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執筆者の写真ミキ ワグナー

世界最大!4000床の新型コロナ専用の病院がロンドンに登場!

 イギリスにしばらく滞在したことのある人なら経験する『イギリスあるある』の中でも最も悪評の高いものに『とにかく作業・工事が進まない』というものがあります。高速道路の拡張工事なんてちょっとした距離の区間でも数年掛かりは当たり前。朝夕のラッシュ時に激混みになる道路をイライラしながら徐行している横で、作業している人達が何をするでもなく重機に腰かけてのんびり休んでいるのを見ると、(仕事の段取りでそうしているのかもしれないけど)「もっと要領よく仕事してくれ!」と叫びたくなる衝動にかられます。そう、イギリス人は『急がない』。日本のように『週末や深夜帯の混雑しない時間帯を使って作業をする』『集中して作業をする場合には1週間くらいと決めて短期集中でガッと完了させる』意気込みは全くありません。


 ところがです。今回は速かった!ロンドンに突如出現した『ナイチンゲール病院』は3月24日にその設立計画が発表されたばかりだというのに、何と10日ほどで運営が開始されるとか。しかもその規模も4000床で、最終的には5000床も可能という世界最大の新型コロナ専門の簡易収容所になるとのこと。元々ここはエクセルロンドンという巨大展示会場。病院の名前もイギリス人の誇りである白衣の天使ナイチンゲールに因んでいます。


 防衛省協力の元、昼夜なく一人でも多くの市民の命を守る為に作業をしている軍隊の方、本当にお疲れ様です!でもこれで最も深刻な感染拡大を続けているロンドンに大規模な専門機関が確保されたことになり、他の地域に搬送する必要も激減しイギリス全体の医療従事者の方の負担が軽減されることに間違いありません。

 加えてこの病院は大変な好立地にあります(下記地図参照)。目の前にあるロンドンシティ空港は現在閉鎖され、この滑走路を利用して患者さんや医療器材の空輸が可能。しかも航空会社のEasyJetやVirginは、現在世界中で航空機利用制限がかかっているため待機中となっているスタッフをボランティアとして使って欲しいと政府に伝えたとのこと。


 民間人のボランティア希望者は公募から3日で75万人を超えたということ。元医療従事者も2万人現場に復帰したということで国民全体の目的貫徹パワーを感じます。


 5000床作れるとは言っても、そのベッドが全て患者さんで埋め尽くされる前に、新型コロナが収束することを祈るばかりです。 


 この病院内部の詳細はこちらの動画からご覧になれます。




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